郷原の郷愁風景

群馬県東吾妻町【商業 地図 
 
町並度 5 非俗化度 9 −厳かな建築群の集積が見られるが・・−


 

 


厳かで大柄な建物の見られる郷原の町並


 利根川水系吾妻川の中流域、狭いながらも平地が広がっており、主な集落は左岸側に展開している。国道145号、吾妻線が通り郷原駅が設置されている。
 江戸時代は多くの期間幕府領であった。安政2(1855)の村明細帳によると家数91とあり、455名の人口があった。村域は信濃との往来にもなっており、人や物資の往き来も少なくなかったのだろう、また三国街道の脇往還としての利用もあったようだ。天保10(1839)年の『諸業高名録』には麻繭買継ぎ、質屋、酒造業などが記載され、宿泊の案内も複数掲載されている。
 吾妻線の北側の道筋が古くからの集落であるらしく、古い建物が見られる。大柄な商家風の建物が複数あり、商売が栄えた歴史そのものの姿を伝える。見事な真壁を見せる木造三階の堂々とした建物、海鼠壁の意匠が目立つ土蔵、養蚕をされていたのか、屋根に気抜きの越屋根を持つ御宅。
 ただ無住になって久しいのか、随分傷んだ様子の建物も目に付いた。町並的な連続性は現在でも決して高くなく、このままではやがて一棟ずつ姿を失うことになりそうに思えた。せめてその時期の訪れは少しでも遅いものであってほしいものだ。
 

 






訪問日:2025.05.31 TOP 町並INDEX