福岡県古賀町<宿場町> 地図 <古賀市> 町並度 3 非俗化度 8 −旧唐津街道 宿駅の遺構がわずかに残る− |
青柳の町並 | |
ここ青柳は豊前小倉と肥前唐津を結ぶ唐津街道の宿駅が設けられた所である。 17世紀初頭の慶長の頃には街道沿いに町立てされ、上町・横町・中町の順番で宿場町が形成され、同世紀の半ば頃には上町に接して新町ができほぼ完成をみている。宿場内での街道は上町と新町、横町で二度にわたって屈折が設けられており、町全体を見渡すことをできなくする工夫がなされている。 最盛期には宿駅業務に従事する家が100軒余りもあり、これは福岡藩や唐津藩、そして薩摩藩など重要な藩の参勤交代にも利用されたからであろう。そうした折には普段農業など通常業務を行っている家であっても、旅籠や宿屋として旅人に提供する必要があった。 付近には旧宿場町を示す案内板があり、宿場町の出入口であった構口や、制札や問屋などの遺構も紹介されるが、ほとんど現存していなかった。家並も連続した箇所は少なく、100軒もの家屋が軒を接していたという姿は偲ぶべくもない。 それでも妻入りの漆喰塗屋造りの町家をはじめ、もと茅葺を思わせる箱棟を立上げた伝統的な家屋を見ることができる。但しいずれもトタンで被われた姿であった。明治期に大火があったため、それ以降に建てられた建物群であろう。 また西構口を外れ、街道を少し辿り青柳川を渡った辺りにも当時からの街道集落らしいやや古い町並が残っていた。 都市の近郊に含まれる位置にあるものの、この付近では住宅地として開発されるに及ばず逆に過疎化の方向に向かっていったかに見える。旧街道時代に賑ったところが必ず現在も町として受継がれるとは限らず、逆に都市化されて跡形もなくなることも多く、古い町並として程度よく残るのはそのバランスが保たれている場合のみであろう。 |
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青柳の町並 | |
青柳(旧宿駅区間外)の町並 街道集落らしい家並や豪農らしい邸宅が残っていた | |
訪問日:2008.08.15 | TOP | 町並INDEX |
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