徳佐の郷愁風景

山口県阿東町<在郷町> 地図  <山口市>
 
町並度 4 非俗化度 8 −長門北東部の拠点−


   
 


 



 




徳佐の町並
 
 
 徳佐は県北部の山間部にあることから冬期は季節風による積雪もしばしば見られるところであり、気候風土的には山陰に近いところである。実際家並も赤瓦の屋根が連続し、石見地方を想起させるものがある。
 この付近は標高約300mで比較的平坦な土地が広がっており、徳佐盆地と呼ばれている。盆地というより台地という方が意を得ており、山口市街方向からは国道でも鉄道でも急坂を越えると津和野への坂を下るまでほぼ平坦な地形が当面続く。ここに周囲の村々からの物資の集結を見るのは当然のことであっただろう。
 かつて徳佐市と呼ばれており、そのことでも商業活動が盛んに行われていたことが伺える。国道の西側に残された旧市街地は南北1kmにわたって連なり、南から下市・上市と呼ばれていた。特に下市地区を中心に、平入りの商家風の建物が虫籠窓を従えながら残っており、往時の繁栄を偲ばせている。一部には洋風建築の医院も見られ、近隣の一大拠点となっていたことが訪ねていると伝わってくる。
 訪ねたとき、国道沿いにある徳佐八幡宮では枝垂桜が満開状態であり、思わぬ花見を体験することが出来た。
 

訪問日:2013.03.24 TOP 町並INDEX