小さな郷愁風景〜愛知県の風景〜
牟呂用水は豊川左岸地区や新田開発地区の水源として、現在の豊川市内の豊川から取水し牟呂地区の先で柳生川に合流する用水路である。見た目は河川と変らず地元では新川とも呼ばれている。 ここで取り上げるのは水路を取り巻く風景が豊橋市街地中心部付近で特異な姿を示しているからで、水路は完全に地上から姿を消し、流路上にはビル群が列をなしている。これらは昭和40年前後に建設されたもので、用地不足解消のため用水の上に建てられたものである。証拠にビルの切れ目には橋が架けられているのを眼にする。親柱に刻まれた竣工年は昭和初年などかなり古いものもあり、かつてはここにも水路の流れがあったことを示している。 ビル群は800mにも亘って連なっており、一階部分は商店などが入っている。但し、営業されている店舗は少ないようであった。 (22.04.09) |