小さな郷愁風景〜宮城県の風景〜

鎌先温泉の風景(白石市)







 



 


 白石の市街地から10分余りの山懐に展開する鎌先温泉は600年の歴史を持つと云われ、白石城主・片倉氏や伊達氏も好んで訪れていたという。泉質も良く「奥州の薬湯」と評価され、また外傷に優れた効き目があることから「傷の鎌先」と呼ばれ多くの客を迎えてきた。
 入口にある駐車場から見ると、温泉街は谷間に密集する形で連なっている。特に最も奥に位置する一條旅館(湯主一條)は圧倒的な存在感を放っており、木造四階建の旧館は現在食事棟として使われており宿泊はできないようだが、この温泉街を象徴する建物である。
 少し高いところから見渡す旅館群の屋根並も見どころである。小さな温泉街ではあるが、町並的魅力も凝縮されているところと言えよう。

 (22.07.15)
 
 

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