小さな郷愁風景〜新潟県の風景〜


新発田の風景 






 
 
 新発田は藩政時代溝口氏の城下町として発展し、古くから町の形が整えられていた。しかし現在この町を歩いても、町並としてはほとんどその歴史を嗅ぎ取ることはできない。
 しかし一角には下級武士であった足軽の長屋が現存し、全国的にも極めて貴重なものとして注目されている。武家自体簡素なつくりであった例が多く、ほとんど残っていない中で、下級武士のものが今にその遺構を留めるのは長屋形式であったからなのかもしれない。
 長屋に接しては藩の下屋敷が清水園として保存・公開されている。周囲には土蔵や板壁の巡る小路もあり、僅かながら城下町時代の面影を語り継いでいる。
 付近には寺院が集められた地区もあり、景観整備もされ足軽長屋付近とあわせ良い散策路である。

 (07.05.03)
 

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