笹原の郷愁風景
長野県茅野市【農村集落】 地図 町並度 5 非俗化度 8 −八ヶ岳連峰西麓に展開する土蔵群の美しい集落− |
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土蔵群が特徴的な笹原集落 | |
諏訪地域と佐久地域中南部を結ぶ道は八ヶ岳連峰を標高2000m以上の峠で越える国道299号が唯一といってよく、シーズン中は多くのハイキング客や登山客の利用がある。 西の裾野に位置する茅野市域東部はなだらかな高原地帯が連なり、温泉も随所に湧出している。そのような一帯に味わいのある集落群が点在している。その中で代表的な笹原集落を紹介する。 緩やかに傾斜する中に街路が巡り、表に面して土蔵を構えた農家が連なっている。それらの造りや表情は様々で、しかも構えも大きく見応えがある。 江戸から明治にかけては笹原新田村と呼ばれており、諏訪郡をはじめ佐久郡・伊那郡や甲州などから集まった人々で農村として開発されたといわれる。渋の湯などの温泉地へ向かう道の通過点にもあたり、賑わいを示したという。 偶然通りかかって見つけた集落だったが、土蔵を中心に山々を背景にした風景は美しかった。地元ではこの集落景観を意識されているようで、外来者用のパンフレットも作成され、集落の解説と裏には土蔵や鏝絵の所在を示した地図もあった。地元の方の説明の方が説得力があるので、以下パンフレットの解説文を引用する。 八ヶ岳西麓一帯の集落では、昔ながらの暮らしの風景が残り、自然環境にとけ込んだ美しい集落の景観を見ることができる。 特に笹原集落の各家の庭先には、大きな自然石を据えた庭園がある。そこには山裾からの湧き水を引き込んだ池を設け、滝から落ちる水音を聞くことができる。 各屋敷の南東に隅には倉が置かれ、漆喰壁には凝った鏝絵が見られる。また、板倉など様々な種類の倉を見ることができる。 笹原集落は標高1100mにあり、江戸時代初期に新田として開拓された。この集落を貫く湯みち街道は、天狗岳登山口、渋温泉まで続き、道沿いには「ため池百選」の「御射鹿池」が静かな水面をたたえている。 |
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![]() ![]() 土蔵には鏝絵が施されているものも多く それらを探し巡るのも興味深い |
訪問日:2018.09.24 | TOP | 町並INDEX |
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