上灘の郷愁風景

愛媛県双海町<漁村> 地図 <伊予市>
 町並度 4 非俗化度 10 −伊予灘に面する素朴ながら重厚な建物も見られる町−
 





 双海町上灘は伊予灘に面し、その海岸線は比較的なだらかで出入りに乏しい。しかし、波静かな瀬戸内にあって入江がなくとも良港は発達し、古くから漁村として息づいてきたところだ。
 




 

 漁業収穫の多くは煮干として加工される片口イワシで、享保年間から受け継がれ、各漁家は庭や屋根でそれらを乾燥させ、主として畿内に送られた。また鰯のシーズン以外は海老や鰆などを漁獲していた。
 また伊予藩の奨励で始まったさらし蝋の生産は、内陸部の内子や砥部・中山方面からもハゼの実を買い集め、明治以降も引継がれ京阪神方面に売り出されていた。
 予讃本線が通り駅が設けられているが、優等列車は全て内陸の内子経由となっており、またこの海岸線を辿るルートは幹線国道からも見放された。ややもすると通過点にもならぬ位置に成り下がっているこの地区であるが、ささやかながら町の風景にその栄華を垣間見ることができる。断片的ながら、平入りの町家建築が連続する風景が残っていた。また一部には、二階部分に木製の欄干が見られる建物があり、これは旅館或いは置屋だったのか。今はひなびた町としかいえないところにあって、異様な存在感を示す建物であった。
 
 


訪問日:2013.06.08 TOP 町並INDEX