神戸の郷愁風景

岐阜県神戸町【在郷 地図 
 
町並度 4  非俗化度 8  −濃尾平野北西部の一大商業地−



 神戸(ごうど)町は濃尾平野の北西部、大垣市の北に隣接している。中世には神戸市場と呼ばれる市場が成立している。





 律令国家時代の東山道に面していたが、この付近の中山道はそれを踏襲しなかったため街道の要衝とはならなかった。しかし西濃地方の物資集散の一大中心としての役割には変化なく、4・7・10の九斎市が開かれ、それが年108回に及んだことから煩悩を象徴し、大師が煩悩の夢を覚ますため始められたものと宣伝されたこともあり大きく賑わった。もともと門前市としてはじまったこの市は、以後尾張藩の保護も受け、江戸末期まで繁栄した。
 周辺は屈指の農業が盛んだった地域でもあり、取引される商品も多彩で米・味噌・菜種油・酒・雑穀など多くの品物が盛んに取引された。
 養老鉄道(旧近鉄)の広神戸駅の東側が古くからの市街地で、古い町並を残す。連続する家々が袖壁を有している風景もあり、かつての賑わいを想像できる風景だった。間口の広い伝統的な構えを保った料理屋など格式ある建物も見られ、単なる都市郊外の町とは異なる風格を感じさせる町並であった。
 
 
 













訪問日:2013.08.12 TOP 町並INDEX