北の郷愁風景

山梨県山梨市<門前町> 地図
 
町並度 4 非俗化度 7 −窪八幡神社の門前町−









北の町並


 山梨市北地区は甲府盆地の北東部、富士川の支流笛吹川の右岸に展開し、窪八幡神社の門前町として発達した歴史を持つ。
 当神社は県内最古の八幡宮とも言い伝えられており、古代より武田王を祀る宮社が存在していたといわれる。そこに9世紀半ば、天皇の勅命により宇佐八幡宮を勧請したのが始まりとされ、100年以上の歴史をもつ古いものである。当初は大井俣八幡神社と呼ばれ、現在でもこれが正式名称となっている。
 戦国期からは武田氏の勢力拡大を受けて大規模に造営されたといい、また多くの重要文化財が所蔵されている著名な神社である。韮崎にある武田八幡宮とならび、西の武田八幡・東の窪八幡と呼ばれていた。
 門前町も形成され、町場としての賑わいがあったという。現在も神社前の南北の街路を中心として、伝統的な建物が散見されるが、土蔵を街路に面して従え敷地も広い農家型の旧家が多い。北側に一際目立つ漆喰白壁と立上りの高い屋根は養老酒造の建物。また何部には海鼠壁を持つ土蔵の感じよい路地風景もあった。
 農村集落だったところに門前の賑わいが起り、商家や造り酒屋も立地したというのがこの町並の時刻歴なのだろうか、そのような印象を抱かせる。
 
 





窪八幡境内の風景

訪問日:2015.05.02 TOP 町並INDEX