長浜の郷愁風景

島根県浜田市【港町】 地図
町並度 4 非俗化度 8 −浜田城下の外港−
 




長浜町の町並


 

 長浜町は浜田藩の外港として重要性の高い港であり、貿易港でもあった。中世にはこの付近を統治した周布氏により朝鮮方面との交易が盛んに行われた。応永32(1435)年にここに漂着した朝鮮官船の生存者を周布氏が保護したことがその発端であった。
 また江戸時代に西回り航路が発達するとその寄港地ともなり、問屋も多く賑わいを示し、現在の町の原型が形成された。
 市街地の西はずれ、緩やかな海岸線に沿って開ける町は地名が示すように砂地の浜辺に沿い展開する。東西に長く、一見街村的な印象を受ける。実際旧山陰道沿いでもあり、海上の交通に依る部分が多い地方であったとはいえ街道集落としての発達もあったと思われる。
 伝統的な建物の比率こそ低いが連続性が高いため町並として比較的見映えがする。独特の赤褐色系の瓦が連なることも山陰の町らしい印象を濃くする。
 海岸部は近代的な漁港が整備され、また少し離れた位置には本格的な港湾施設もあり、その姿からは歴史性を感じ取ることはできなかった。
 
 
 




 


訪問日:2011.11.13 TOP 町並INDEX