播磨新宮の郷愁風景

兵庫県新宮町在郷町 地図  <龍野市>
町並度 4 非俗化度 8 −揖保川の川港で栄えた町−





新宮の町並
 新宮町は揖保川の中流域に開け、支流の栗栖川が合流する位置にある。
 古くから揖保川の水運の拠点となっており、川港町として発展していた。また因幡街道もこの地を経由しており、水陸双方の要衝地として位置づけられ、賑わったという。江戸前期には一時陣屋が置かれていたように、地域の中心的役割を担っていたところである。
 揖保川の水運は上流側の山崎から河口部の網干浜まで高瀬舟が上下し、各種物資の運搬取引が行われていた。19世紀初頭の享和年間の記録によると、100艘の船持ちがあったという。流域で生産が盛んだった大豆や薪・炭などが川を下った。大豆は特に龍野名産の醤油醸造に使用された。
 その後は揖保の糸という銘柄で知られる素麺生産とそれに伴う水車製粉が主産業の一つとなった。
 国道が揖保川沿いから折れる辺りが古くからの町の中心である。伝統的な建物が多く連続した風景は少ないが歴史の深い町であることはわかる家並である。一部には本瓦葺で煙抜きの越屋根のある堂々とした旧家の姿もあった。









訪問日:2014.04.06 TOP 町並INDEX