角田(菱江)の郷愁風景

大阪府東大阪市<農村集落> 地図
 
町並度 5 非俗化度 8  −郊外の風景に豪農邸宅群が稀有なものに映る−





角田の町並 こうした風景が殺風景な倉庫群などの合間に展開している


 角田地区は東大阪市域に含まれ、地内を大阪市内と生駒・奈良方面とを結ぶ自動車専用道及び鉄道が横断している。一見殺風景などこにでもある大都市郊外の風景である。
 近年まで菱江という地名であり、その名から低湿地帯であったことがわかる。自然堤防上に集落が立地し、純粋な農村であったが、やがては道具屋や綿屋、質屋、酒造屋など商売を行う者も現れた。それは近隣に暗峠越の奈良街道が通り松原に宿駅が設けられ、菱江がその助郷となったことが大きかったと思われる。
全く知識ない状態で訪ねたならば、工場や倉庫などが見られるような区域に、突如としてこのような渋く重厚な瓦屋根を持つ豪農宅が多数出現することに驚くだろう。一部には大和棟の形式を保った茅葺屋根の旧家も見られ、他の邸宅も長屋門風の門、土塀など厳かな雰囲気を漂わせるものであった。




 





訪問日:2014.07.19 TOP 町並INDEX