姫路城西側界隈の郷愁風景

姫路市材木町他<城下町> 地図
 
町並度 5 非俗化度 7  −姫路城の西に接して奇跡的に残る古い町並−




小利木町の町並




柳町の町並




龍野町の町並 小姓町の町並


 世界遺産登録もされている姫路城はわが国を代表する城址であり、新幹線の車窓からもその雄姿が望まれ町の象徴でもある。ここで紹介するのは城の西側に残る古い町並である。
 関ヶ原の役後に徳川家の女婿となった池田輝政が52万石で入城後、大規模な改築を行い城下町が整備されている。その大部分は第二次大戦時の空襲被害を受けたが、姫路城とその周囲は破壊を免れており、そのことが城の歴史的価値を高めている。現存する都市部の城跡はほとんど復元されたものである。
 この界隈も非戦災地区で、旧山陽道にも近く城の西玄関となっていたことから町場が発展したところだ。また濠と播磨灘とをつなぐ船場川はかつて舟運も行われ、藩の経済にも大きく貢献した川でこの付近は商業の中心であった。市街中心部では古い町並が残っている唯一の地区といってよく、格子や虫籠窓の町家や土蔵が随所に残っている。特に小利木町から材木町にかけて、濠の西に接する南北の道筋には連続性が保たれている箇所も多く、市街にあって稀少度の高いエリアである。
 地元では船場城西地区と呼び古い町家の残るこの一帯の活性化に取り組んでいるようだ。
 訪ねたときは姫路城が大規模改修中で、足場と仮囲いに覆われ天守閣の姿は見えなかったが、町から常に城の姿が望める位置にあり、城下町であることを実感できる町並である。
 


訪問日:2013.02.10 TOP 町並INDEX