板井原の街道風景

鳥取県日野町<宿場町> 地図 
 
町並度 5 非俗化度 10 −難所四十曲峠を控えた出雲往来の宿場町−





 美作方面から山陰地方を結ぶ出雲往来は美作方の新庄宿を過ぎると難所四十曲峠を越え、峠下の最初の宿駅・板井原に達していた。新庄宿からは二里、根雨宿までは一里33町であった。
 もとは木地屋の集落であったといわれるこの集落は、街道の整備により大名の宿泊休憩所である御茶屋も置かれ一躍交通上重要なところとなった。幕末まで宿場町として位置づけられたという。
 国道180号で根雨方面から辿ると次第に勾配が増し、やがて右側に集落への道が分岐する。300mほどにわたって連なる家並は街道集落らしい佇まいを残していた。切妻の平入形式でほぼ統一され、比較的連続性を保っており、このような山中に突然現れることもあり意外性に満ちているといえよう。戦後まもなく住宅の半数近くを失う大火があったとのことで、伝統的な建物の割合は大きくはないと思われるが、それでも古くからの街道上の集落であるということは一目で感じることのできる風情を醸し出していた。
 


板井原集落









 

この建物はもと郵便局か


訪問日:2022.05.01 TOP 町並INDEX