津田の郷愁風景
大阪府枚方市【農村集落】 地図 町並度 5 非俗化度 8 −旧街道沿いと迷路状の路地に展開する− |
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津田の町並(左)山根街道沿い (右)集落内部 | |
枚方市津田地区は市域の東部、京阪沿線ではなくJR学研都市線(片町線)の沿線にあり津田駅が設置されている。この付近は郊外の住宅地として開発され、駅前からは古い町並や集落がある雰囲気は微塵も感じさせない。ところが、駅から北東へ、緩やかに起伏するあたりに足を向けると車が容易にアクセスできないような迷路状の細い路地が卓越し、住宅地というよりは豪農集落といった風情になる。 江戸時代津田村は交野郡に属し、大坂町奉行であった久貝氏と、旗本畠山氏の所領があった。酒造業・絞油業、素麺の生産が行われ、久貝氏は素麺の取締株を設け、郡内の特産品となった。米や麦、綿、菜種、煙草、ゴボウ、芋、茶、茄子などの各種栽培が行われ、農村集落として発達した。また、元禄の頃から京街道枚方宿の助郷としても位置づけられていた。 古くからの街区では、地図を見ながらでもなかなか現在位置が把握しにくい。細い路地には不似合いなほどの大柄な主屋を持つ邸宅が目立ち驚く。入母屋の屋根を持ち、二階部分に虫籠窓を纏った姿も目立ち、豪農といった佇まいを見せていた。また、長屋門のような立派な門を持つ御宅も見られた。 地内には、京都と高野山を結ぶ東高野街道の脇道である山根街道が縦貫し、その道筋に沿っても伝統的な家がちらほら見られた。ただしJR線に近い平地に位置するため現代的な住宅と混在しており、やや滑稽な感じも受けた。 |
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訪問日:2025.01.03 | TOP | 町並INDEX |
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