広長浜の郷愁風景

広島県呉市<漁村> 地図
 町並度 4 非俗化度 10 −工業地帯の陰に残る漁村集落−




 
 


広長浜二丁目の町並 


 
広長浜三丁目の町並
 長浜地区は呉市域の東部、広町の一部を占めている。町の中心からは山地で隔てられ海岸に面している。 江戸期には広村の枝郷として位置づけられ、『国郡志書出帳』によると漁師126戸、商人31戸に対し百姓308であったが、主産業は漁業であり、「防州長州与州讃州辺ニ而漁業ス」とあり、また商人は漁網を買い集めて他国に販売していたという。
 近くの海岸部は工業地帯となっている一方で、地区内は昔ながらの風情が漂っている。二車線の県道の北側の街路沿いが集落の中心で古い建物が目立ち、中には洋風のものや塀に囲まれた邸宅なども見られる。漁業とともに商業も栄えた名残か。『国郡志書出帳』に記された通り漁網商をうたう企業の建物もあった。
 県道に接して木造三階建が見られるかと思うと道路の反対側には看板建築が残るなど、さまざまな佇まいが見られるのも特徴であった。また山手には一部斜面を駆け上がるような家々の広がりが見られ、細い路地が巡っている。
 
 

 

 広長浜二丁目の町並 広長浜一丁目の町並 
 



 
 広長浜二丁目の町並 広長浜一丁目の町並 
   

訪問日:2020.02.09 TOP 町並INDEX