粥見の郷愁風景

三重県飯南町【街道集落】 地図 <松阪市>
 
町並度 3 非俗化度 9 −旧伊勢本街道沿いの街道集落−


 粥見地区は松阪市で伊勢湾に注ぐ櫛田川の中流域、支流が合流する小盆地にある。
 区域を伊勢本街道が通過し、古くからの街道集落である。とりわけ伊勢参りの盛んになった江戸中期以降は爆発的に通行量が増え、粥見にも伝馬所が設置されるなど要所として位置づけられ賑わった。また紀州藩主の参勤交代路としても利用され、幹線交通並の様相をしめしていた。
 下流部にある門前町・産業町の丹生村への分岐点(渡渉点)にもあり、渡し場としてもにぎわっていたという。
 国道166号線の「粥見出鹿」交差点より南西に約1kmほど旧街道が残っている。かつての賑わいを家並に求めることは、現在ではやや困難なほど疎らになっているが、所々に伝統的な建物や土蔵がが散見され、伊勢地方らしく黒板壁が回された姿が目立った。
 用のない者にとっては通過するだけの集落であるが、下車して探訪まではしなくとも、ちょっとだけこの国道の脇道に入ってみるのもよかろう。









訪問日:2013.08.14 TOP 町並INDEX