小田の郷愁風景

愛媛県小田町<在郷町> 地図 <内子町>
 
町並度 5 非俗化度 10  −市により栄えた近隣の商業中心地−










小田の町並


 小田町は松山市の南約40kmの山間部に位置する。現在は幹線国道、鉄道ともに通っておらず、純山村といった風情であるが、ここは古くは小田郷と呼ばれる土地で、土佐の勢力に対抗する位置づけであった。中世には7つもの城を構え、豊臣秀吉による四国征伐まで政治・軍事的中心として機能していた。
 江戸時代は大洲藩領で、定期的に市が立ち賑わったという。後背地として広い山間部を持ち、また同じ上浮穴郡に属していた東側の久万あたりからも、山道を通じて交流があったのだろう。但し、この付近の町村は河川の流域が袋小路状になっていて、それが他地域との行き来を阻んでいた。小さな在郷町が多く存在した当時の姿は、道路交通が発達した現在にもそのまま残されているように思えた。
 肱川支流・小田川とその支流の合流点付近に町場が開ける。小田川を挟んで小田・寺村という二つの集落があり、両者とも重厚な商家建築が見られた。その町並の姿は山間の零細な在郷町というよりは、都市部に見られるかつての商家町といった風情も漂うもので、小田郷以来の繁栄を証明しているようであった。1階部分はガラス戸に改装されたものがほとんどを占めるものの、その開放的な造りは商業を営んでいただろうことが想像できた。
 






寺村の町並

訪問日:2013.06.09 TOP 町並INDEX