高田の郷愁風景
新潟県上越市<城下町> 地図 町並度 5 非俗化度 8 −雪国独特の雁木が風情を醸し出す− |
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大町通りの雁木が連なる町並 | |
上越市高田は豪雪地帯として知られる。雪のない時期に歩いても、ここが雪国であるということがよく伝わってくる。その第一は雁木の存在だ。 雁木は歩道上面を覆う木製の庇状のもので、支柱に支えられ連なっている。それが最も多く残るのが市の中心に南北に伸びる大町通りである。 城下町高田は慶長19年徳川家康の六男松平忠輝が高田城を築いたことが発端で、城は天守閣もなく石垣も使用されない一般的な城のイメージとは異なるものであった。城主はその後入れ替わり立ち代り交代し、寛保元年から廃藩置県までは榊原家が130年間・6代続いている。城下町が整備されたのは4代目城主松平光長の統治していた頃で、付近の川を改修して外濠とし、その外に武家屋敷を配した。城の西側に町人町と寺院を配置して、寺院は防御施設として利用していた。現在雁木が残る通りはその町人街に当たる地区で、町割は短冊状で統一され辻は全て直交する。その整然としたある意味機械的な街路形態の中にあって、この木製の雁木には温もりを感じさせるものである。 雁木はこの高田に限らず、今でも新潟県各地をはじめ日本海側の町に残っているが、特にこの高田のものは小学校の教科書にも紹介されるほど有名である。その下を歩くと、職人町を思わせる小規模な町工場、小売店などが密集しているのがわかる。琺瑯製の看板などからも郷愁を感じさせる一角である。建物自体は多くが建替えられており、家並の面では古い町並とは言いがたいがこの雁木が古い町並の雰囲気を高めている。 この通りでは朝市が頻繁に立ち、私が歩いた時も所々で地元の農産物などを商って居られる姿を眼にした。 |
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訪問日:2004.05.29 | TOP | 町並INDEX |
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