重要文化財の建物(8)

−旧石谷家住宅−

(鳥取県智頭町)


 智頭は鳥取県南東部に位置する山間の町で古くから林業が盛んであり、また因幡街道(因幡国内では上方往来などと呼ばれた)の宿駅が設置され、参勤交代時にも利用されるなど大通行にも対応した本格的な宿場町でもあった。
 旧街道に面して、ひときわ目を引く広大な敷地を持つ旧家である石谷家住宅は、江戸期には大庄屋をつとめ、地主や山林の経営も大規模に行ってきた由緒ある家である。
 何はともあれ驚くのがその敷地の広さで、土蔵群や庭園に利用されながら街道沿いから山裾までに至っている。当家は明治以降も政治家として活躍しており、次から次へと増築を行った結果今の姿となっており、昭和の建造など比較的新しい部分もある。しかし、建材や意匠などには名家らしいこだわり、豪勢さが感じられ、重文に指定されるに相応しいものがある。また庭園も県指定名勝になるなど、その価値の高いものである。


 
 
 旧街道沿いに圧倒的な存在感を見せる石谷家住宅




  




受付を経て建物内に入るといきなり高い天井の土間 梁の太さにも驚かされる 




この邸宅で最も見ごたえのあるのはこの2階からの眺め 多数の土蔵や増築した棟が複雑怪奇に入り組んでおり 重畳と連なる瓦に圧倒される




池を配した見事な庭園 山裾の地形を巧みに利用した絶妙さは心憎いほどである

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