京都市上京区<花町> 地図 町並度 6 非俗化度 2 −北野天満宮の門前に展開する花街− |
花街独特の雰囲気の町家が連なる上七軒の町並 | |
上七軒は現在の賑わいからすると祇園あたりには水をあけられている感があるが、京都で最も歴史の古い花街とされている。15世紀半ばに北野天満宮の一部を失う火事が発生し、その再建の折に余った木材を使って七軒の御茶屋を建て、七軒茶屋と呼んだのがその始まりといわれる。 その後豊臣秀吉が天満宮で茶会を開催した折、七軒茶屋から団子を献上した所いたく気に入られ、褒美として茶屋の株を賜り公式の茶屋として営業を開始した。 |
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上七軒芸妓組合 | |
また北野天満宮の巫女は、成人すると上七軒で茶立てを命じられていたようで、これが当地の芸妓のはじまりとされている。 東には織物産業の町・西陣が控えていたため上七軒の顧客はそれらの商人が多かった。西陣の奥座敷と呼ばれると同時に、北野天満宮への参拝客も多く受け入れ、門前町的な賑わいもあった。 今出川通は西陣地区の西端に位置する千本今出川の交差点からしばらく西進するとやや斜め南に折れる格好となり、一方でそれより北側に細い小路がやや斜め北寄りにわかれている。この通りも住居表示上は今出川通とされ、茶屋街は主にこの通りに沿い連なっている。やがて小路は五辻通と合流し、そのすぐ先で北野天満宮の東門に達している。 裏通りであり生活道であるため、この界隈では祇園などに象徴される京都の花街の一般的なイメージとは異なり、落着いた町並風情を感じることができる。見られる観光客も夫婦などの個人客がほとんどである。 メインの街路から南に折れる数本の小路にも趣のある風景が連なる。重厚な木造建築の上七軒芸妓組合、そこを少し下ると再び茶屋の連なる路地が見えてくる。この付近まで来ると人通りもほとんどなく、厳かで妖艶な雰囲気が辺り一帯に漂っているように感じられる。 |
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訪問日:2009.02.01 | TOP | 町並INDEX |
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