笠岡道沿い(大磯・富岡地区)の郷愁風景
岡山県笠岡市<街道集落> 地図 町並度 5 非俗化度 10 −線路に隔てられ細長く続く街道集落− |
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大磯地区の町並 | |
笠岡市の古い市街中心は笠岡駅の北側であるが、現代になって埋立てが盛んに行われ、線路より南の地区が新しい市街地となった。そして中世の城跡のある古城山の東側も近年になって開発された市街地が広がっている。 ここで紹介する町並は古城山より東側の線路北側の佇まいである。付近を通過するドライバーは全て国道2号線を通り、線路を挟んで反対側の細道を辿る人は地元の方が渋滞の抜け道のために利用する程度であろうと思われる。しかし、この道沿いには古い町並が残っていた。地図を見ても笠岡の市街地から山裾を巻いて、かつての古い海岸線をそのまま嘗めていた街路であったのだろう。これは「笠岡道」と呼ばれた旧道で、岡山城下から旧鴨方藩陣屋までは鴨方往来と呼ばれていた。 平入りで中には歴史を感じさせる中二階の構えを残し、一部には虫籠窓などの古い建築意匠を留める。古い町並というに十分な佇まいだ。 港町笠岡を控えた商業地としてここは賑っていたのだろう。また富岡地区は江戸後期になると独自に港を構えていたことから、独立した在郷町として栄えていたのかもしれない。 この町並に関して今ひとつ資料不足で、正確な成立は不明なのだが、それ相応の繁栄の歴史を持っているものと思わせる。旧笠岡道に沿い街村的に連なるので街道集落として紹介したい。 JRの線路に挟まれた山際の地区で、開発されようの無い地形的な要因があり、当時からの町並が残ったものと推測された。 |
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富岡地区の町並 | |
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大磯地区の町並 | |
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訪問日:2007.12.02 | TOP | 町並INDEX |
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