川之江・金田町の郷愁風景

愛媛県川之江市<街道集落・産業町> 地図 <四国中央市>
 
町並度 5 非俗化度 7  −造り酒屋が町並の主役−






金田町金川の町並の中心は造り酒屋だ


 川之江は愛媛県の東端にある工業都市である。現在は四国の高速道路網の分岐点となっており交通の要となっている。
 ここで紹介する金田町付近には古くからの道、土佐北街道が通っていた。これは高知城下より山岳の嶮しい道を辿り川之江に達するもので、土佐藩の参勤交代の折に重用されていた。
 かつては金田村という独立した自治体で、土佐北街道沿いの街村が発達し、また酒造などの産業も盛んに行われた。今でも立派な構えの造り酒屋が営業を続けておられ、この町並の核を成している。入り母屋造りの厳かな建物を筆頭に、漆喰白壁の酒蔵も街路に面し、局部的とはいえ非常に見応え度の高い町並風景を形成していた。
 平野部から山間部にさしかかる一帯で、旧街道は緩やかに曲折しまた坂道となっている。街道沿いには他にも、伝統的な造りの建物や商店などが散在して見られ、歴史を感じさせる佇まいであった。
 近くには高速道の高橋脚と桁が威圧するように聳え、新旧の交通の動脈としての余りに激しい対比があった。







訪問日:2010.07.18 TOP 町並INDEX