北鵜島の郷愁風景

新潟県相川町【農業集落・漁村】 地図 <佐渡市>
 
町並度 4 非俗化度 10 −佐渡島北端 美しい風光に恵まれた半農半漁の集落−




北鵜島集落


 佐渡島の北端付近は平地に乏しく、急崖が落ち込む険しい海岸線が多い。
 北鵜島集落はそのような一角を占め、北に少し走ると高さ150mを超える一枚岩が海に突き出した景勝地・大野亀がある。
 この集落は漁村というより農村的色彩が濃く、集落より一段高い海岸段丘上に田畑を持ち、重要無形文化財に指定されている車田植という風習もある。
 牛馬の飼育が行われ、かつては製炭で生計を立てていた。外海府と呼ばれる島の北西岸一帯では最大の生産量を誇ったといわれ、文政4(1821)年の記録によると御入用炭315俵を上納している。
 家々は海岸沿いの県道の山側に固まっており、一部は斜面上に展開している。小さな集落なので15分も歩くと一巡してしまうほどであるが、素朴な路地風景が少なからず残り、観光客向けでない自然体の集落風景を味わうことが出来る。
 集落の周囲の風景も、島中部の国中平野の田園風景とはもちろん、南部の小木周辺などともかなり異なる印象を抱く。この付近から小木港までは陸路で2時間ほどはかかる。佐渡の大きさを実感する。
 









訪問日:2017.05.02 TOP 町並INDEX