児島下の町の郷愁風景

岡山県倉敷市【港町】 地図 
町並度 4 非俗化度 9 瑜伽山・金比羅をつなぐ港町 小規模ながら濃厚な町並−
 


 児島地区は瀬戸大橋の本州側のたもとにあたり、本四連絡の拠点となっている。 
 島と名がつくように古くは瀬戸内海の島であり、交通・軍事上重要な位置を占めていた。 
 ここで紹介するのは児島駅付近の市街中心から東へ2kmほど隔てた下の町と呼ばれる地区である。国道430号線が東西を走り、南側の埋立て地と北側の古い市街地で構成されている。埋立地はもと塩田であったという。
 東に隣接する田の口と同様、瑜伽山詣での玄関口となっており、特に金比羅宮と同時に参る客が多かったため海路の利用が多かった。そのため港を中心とし町が発達した。
 国道の山側には旧道と思われるバス通りがあるが、ここに接しては伝統的な建物は余り見られない。古い町並が残っているのは国道との間の細い路地である。しかし土蔵や虫籠窓のある旧家など、なかなか密度の濃い町並が残っており、小規模ながら見応えがある。
 近くには石造の鳥居がある。山側は「金比羅大権現」海側は「瑜伽大権現」と刻まれている。両参りの慣習を象徴するものである。
 






児島下の町九丁目の町並








鳥居の山側は「金比羅大権現」海側は「瑜伽大権現」と刻まれている

訪問日:2016.04.10 TOP 町並INDEX