福良の郷愁風景

福島県郡山市宿場町 地図 
 
町並度 4 非俗化度 8 −白河街道の宿駅−








福良の町並

 
 猪苗代湖の南側にはかつての白河街道沿いに宿場町時代の名残を残す集落が点在している。白河街道は白河城と鶴ヶ城の二つの城下町を結ぶものであったが、同時に会津や越後北部の大名の参勤交代にも使われ、主要街道に準じる扱いを受けていた。
 福良地区は旧白河街道が若松方は東西に、その後直角の屈曲を経て南北に伸びている。宿場町として整備され西から古町、中町、荒町と町立てされ、さらに新町、裏町と続いた。中町に本陣・脇本陣をはじめ問屋場と五軒の宿屋があったという。若松からはちょうど1日の行程にあたっていたためここに宿泊する旅客も多く賑わった。
 福良は猪苗代湖にも近く、湖岸には秋山港という港があったことから物資が集められ、物流的にも重要な拠点となっていた。また会津藩の代官所や御蔵もあり、政治の拠点としても位置づけられた。
 家並の特徴としては間口に比べ奥行の長い敷地ではあるが、間口も広くイメージとしては宿場町というより豪農集落といった趣で、街路に面して土蔵を構える姿も多かった。トタン葺の屋根にはもと茅葺であったと思われるものもあり、また寄棟形式が目立つのも特徴といえよう。
 今では営業されているのは一部だが、かつては多くは商店だったらしく一階部が開放的な造りになっているものが目立った。
 





訪問日:2019.04.29 TOP 町並INDEX