久万の郷愁風景

愛媛県久万町<宿場町・在郷町> 地図 <久万高原町>
 町並度 4 非俗化度 8  −伊予と土佐を結ぶ古くからの幹線街道上の町−












 
 

 久万町域は愛媛県にありながら河川の流域は高知県で太平洋に注ぐ仁淀川の上流域に属しており、まずその点に驚く。松山と高知を結ぶ幹線国道が縦断しているが、松山方面からは険しい山道を辿ってこの久万地区に達しており、それも肯ける地形だ。町の中心の標高は500m近い。
 比較的平坦な高原平野といった土地が開け、そこに町が開ける。意外に大きな町というのが正直なところだ。
 江戸時代から高知との最短ルートとして土佐街道が開発され、宿駅が設置された。また遍路道にもあたっており、人馬の通行が絶えることはなかった。このような高原地帯に大きな市街地が立地しているのは、街道の吸引力が大きかったことの証だろう。
 国道33号線の一本東側が旧土佐街道で、乗用車の離合が可能なほどの道の両側に旧市街地が展開する。伝統的な建物が連続している箇所は少ないものの、古くからの町であることは一目で疑いない家並風景だ。一部には間口の広い入り母屋造りの商家風建築、また木造三階建の旅館建築なども残っており、古い町並を形成していた。
 

訪問日:2013.06.09 TOP 町並INDEX