小さな郷愁風景〜広島県の風景(2)〜


大朝の風景 (大朝町)






県北西部にある大朝の町は南隣の新庄とともに山陰とを結ぶ街道に沿い古くから栄えていた集落で、定期的に牛馬市が開かれていて、芝居興行も行われいてた。そのような地域の中心であったが、国道の開通や過疎化により都市部へ人口が流出したことによって活気を失い、家並の一部に名残を留めているに過ぎない。
木造建築の旅館(左)も現役の建物として残り、街道上の町であったことを語っている。石見の赤瓦が目立つのも、山陰とのつながりを感じさせる。

(05.02.11)


祇園の風景 
(広島市安佐南区)


 祇園地区は古くから広島城下と山陰を結ぶ街道沿いに位置づけられており、街道集落を形成していた。明治期には畳の材料になる藺(イ)草の産地として栄え、街道の往来により各種商業も盛んだったようだ。
 国道54号線の西側に沿うこの街道筋は「旧道」と呼ばれ、市内北部に向う路線バスは今でも多くがこの街道を経由するが、幹線道路は国道のさらに東の祇園新道に移り、交通の動脈としての機能はすでに失われている。
 街路に接し平入り・袖壁付の町家が何棟か連続して残っているのは、ここがかつて主要道だったことを伝えてくれている。

(05.09.11)



久井の風景 



久井町は県の中央、世羅台地の一角を占める内陸の町である。中心集落の江木地区は古くから三原から甲山への街路の中継地として集落が発達し、市場町として栄え、特に中世から続いていたという牛馬市は明治の頃には最大年7回も行われ、関西三大市場の一つを数えていた。
現在は旧道沿いに伝統的な構えの建物がわずかに見られる程度で、ひっそりとしている。しかし「百貨店」と名の付く店舗が3軒も見られるのは、かつての繁栄の名残でもあるようだった。

(18.04.08)


福山城東側界隈の風景







福山の市街地には古い町並と呼べるものはほぼ残っていない。唯一の例外ともいえるのがこの福山城東側の大黒町を中心とした一帯で、看板建築や洋風建築、商店などが残り昭和レトロ的な佇まいを見せている。その中で南北の商店街となっている道筋は赤レンガ通りと呼ばれ古い商店を生かした街づくりが行われている。
また福山城域内にある「福寿会館」は商家だった個人の別荘で、和洋双方の顔を持ち立派な中庭も美しい。訪ねる価値のあるところである。

(18.04.08)

戻る