斑島の郷愁風景

長崎県小値賀町〖漁村】 地図 
 町並度 5 非俗化度 8  -小値賀島と陸続きの漁業の島-



 


 小値賀島は佐世保市の西約70kmほどの位置、五島列島の北部を占め16諸島で構成されている。北松浦郡に属しており平戸藩領であったことから、県内では平戸諸島の一部として認識されている。
 松浦氏が周辺一帯を支配していた中世を経て、江戸期に入ると平戸松浦氏のもと平戸藩が成立、小値賀には代官所が置かれ五島内の藩域を統括していた。
 小値賀島から斑大橋と斑島を望む  


 斑島は小値賀島の西に位置する面積1.5km2ほどの小さな島で、昭和53年に架橋され地続きになっている。島名は斑島だが集落名は班島(班島郷)と表記する。
 集落は橋の近く、島の東岸に集中しており密集した姿を示す。古くからの純粋な漁村で、泉州などから付近に出漁していた漁師が住み着いたのが始まりといわれ、現在も港には漁船が並び、特に鰤やヒラマサなどの定置網漁が盛んに行われている。
 家並は漁港付近から狭い谷間に固まるように展開し、潮風が強いからか板壁に覆われた家屋が目立ち、黄色などに塗装されているものもある。谷間の中央を縦断する道がメインのようで、商店が向き合っている風景もあった。
 橋の本島側は広大な放牧地となっており、緩やかな草地のあちこちに牛の姿が見られた。牛は江戸期から盛んに飼育され、農耕用や年貢としても扱われるなど島にとっては古い歴史を持っている。
  
 

 

 
 



 
 
 

 

 
   

訪問日:2024.10.26 TOP 町並INDEX