御嵩の郷愁風景

岐阜県御嵩町<宿場町・門前町> 地図 
 町並度 4 非俗化度 7  −小規模ながら高い質感を保つ町並−




御嵩の町並


 御嵩町は木曽川支流の狭い平地に沿い町が開け、名古屋鉄道広美線の終点でもある。
 駅前から東へ向う道は旧中山道で、平入りで間口の広い旧家が数棟軒を連ね、宿駅が設けられたらしい風格を漂わせている。御嵩宿は旅籠約30を有していた中山道では中規模の宿場町で、京方には濃尾平野を辿る平坦な旅路となるが、江戸に向っては山岳地帯に入り、起伏も激しく旅人泣かせの区間でもあった。この御嵩宿は難所を控えて体力を温存しようとする旅人と、峠越えを終えほっと一息つく人々とが交錯する宿場であったようだ。
 古くは願興寺の門前町として成立したこの町、その歴史は9世紀にも遡るという。近隣の人々には可児大師とも呼ばれ親しまれている寺で、県の重要無形文化財にも指定されている祭礼もある。
 駅前に続く古い町並の展開はわずかではあるが、質的には注目に値するものがあり、また「中山道みたけ館」でその歴史を存分に学ぶことも出来る。町並の充実度以上の収穫が得られることだろう。
 
 












訪問日:2009.07.20 TOP 町並INDEX