城下の郷愁風景

静岡県森町<城下町・街道集落> 地図
 
町並度 5 非俗化度 8  −中世山城の城下町 秋葉参りで発展した町−






森町城下地区の町並 
 

 
秋葉街道の宿駅としての繁栄があった森町。ここで紹介する城下地区は市街中心からははずれ、成立ちも異なるため別途紹介する。
 町役場からは北東に2kmほど、国道から右に分かれる旧道沿いに街道集落的に残る町並で、平入りの家々が連続性高く連なっている。街路が緩やかに曲線を描いているからか、家々は鋸の歯のごとく通りに雁行して建てられ、三角形の小さな空地を生んでいる。
 ここは名の通り城山の下にあった集落で、戦国時代天方氏により小山の上に築城され、ここはそのふもとの城下町。雁行した家並も敵の襲来に備えたものといわれ、町半ばで街路が直角に屈曲しているのも敵の目を眩ます目的があった。
 近世以後は秋葉山参詣道の街道集落として静かに息づいていたのだろう。町角には小さな祠があり、秋葉山常夜灯とある。秋葉山の信仰が盛んになった江戸中期、神社に通じる街道のあちこちに参詣者の誘導のために設けられたものだ。そうしたことからも古い集落であることがわかる。










訪問日:2009.01.04 TOP 町並INDEX