今津の郷愁風景

大分県中津市【漁村】 地図 
 町並度 4 非俗化度 10 -周防灘に面する古くからの漁村集落-




小路・路地上に展開する今津の町並


 
 中津市今津地区は市域の東部、日豊本線では中津から大分方面に2駅のところ、駅から見ると北西方向、丸川の河口付近に古くからの集落が開ける。
 古くからの漁村集落で、江戸期は豊前国下毛郡に属していた。
 明治21年の記録では、178戸の漁家があり、網船22・漁船28を有していた。近海の漁場で鯛・イカ・捘魚(カマス)などを獲り、また海苔も採取したとある。
 漁村らしい無秩序な路地の交錯が見られる。人や自転車がすれ違える程度の小路も多く、乗用車は容易に進入することが出来ない。家々の多くは現代風の住宅となっているが、所々に商家風の切妻平入の建物が見られる。また、トタンに覆われているが明らかにもと茅葺と思われる建屋も幾つか目に入った。
 北端部に恵比須神社というなかなか立派な社があり、その先は道路と港湾地帯になっているので、この辺りがかつての海岸だったに違いない。今は陸封された感もあるが、集落内に入ると潮の香りを濃厚に感じるような佇まいが残っていた。 








恵比須神社 
   
訪問日:2021.11.14 TOP 町並INDEX