岡の郷愁風景

山形県中山町【農村集落】 地図
 
町並度 5 非俗化度 6  −豪農屋敷群の形成する町並−




 



 
重要文化財柏倉家 主屋と多数の建物群が見られる


 中山町岡地区は山形の市街地から北西に10km弱、田園地帯と丘陵が交錯するところにある。
 長井、荒砥を経て左沢で南東に流れを変えた最上川は、この付近で再び北向きに変り、合流する寒河江川とともに村山地方の田園を潤し、また古くから物資の流通路となってきた。 町内の長崎港には最上川舟運の発達に伴い多くの物資が運び込まれ、町場が発達した。
 この長崎地区の西2kmほどにある岡集落には豪農を思わせる大柄な家々が見られ、中でも象徴的なのが重要文化財に指定された柏倉九左衛門旧宅だろう。江戸中期より山形藩主堀田氏のもとで大庄屋をつとめ、村山地方を代表する豪農でもあり江戸後期には紅花の生産、地主としても発展した。当主は代々九左衛門を名乗り、数多くの分家を従えたという。
 厳かな長屋門をくぐると、天明3(1783)年に建てられ明治期の大改修を経て今に残る立派な主屋が茅葺の印象的な姿で迫ってくる。敷地内には数多くの土蔵群があり、丘の木々を背景にして佇む姿はそれだけで絵になる。
 邸の周囲は黒板塀に囲われ趣のある路地が展開し、土蔵などを配した風景はこれまた風情を感じることが出来る。これらも分家した一族の屋敷群であり、自身が町並を構成しているというのは珍しい例と言えるだろう。
 訪ねた時は、各家に植えられたそれぞれの桜が満開であり、その意味でも印象的な訪問となった。
 
 
 

 

 

 

 板塀に囲われた邸宅群 多くが柏倉家の一族という


訪問日:2024.04.14 TOP 町並INDEX