近鉄奈良駅北側付近の郷愁風景

奈良市芝辻町他【商業町】 地図
 
町並度 5 非俗化度 6  −県庁やターミナル駅至近の古い町並 古くは奈良町の一角−



 奈良公園の西側から南西側一帯は中小規模の町家・商家が密集し、奈良町と呼ばれ観光客も多く訪れる街区だが、近鉄の奈良駅の北側一帯にも古い町並があちこちに見られる。県庁のある大通りから北に200mほどの東西の通りもその一つである。この街路は平城京時代の二条通に該当するとされるが、この街路は一条・三条通に比べ今ひとつ明確ではなく、二条大路という地名がここからやや離れた位置にある。この町並の位置を示すには、むしろ近鉄奈良駅北側付近という方が想像し易いだろう。



芝辻町の町並




芝辻町の町並
 現在では元興寺を中心とした地区のみ奈良町と呼ばれているが、江戸期にはこの付近の多くも奈良町の一部を構成していた。界隈の中でも連続した古い町並の見られる芝辻町、その東側の鍋屋町ともに奈良町として地子(町人の租税)が免除されていた。
 両町とも市街地の辺縁部で街路沿いに商家・町家が並び、鍋屋町では鍋釜鉄器などを作る鋳物師が多く居住していたことという。
 界隈の北側には奈良女子大学の敷地もあり、正門からは洋風建築の校舎を眼にすることが出来る。


鍋屋町の町並




洋風の校舎を持つ奈良女子大学
訪問日:2016.09.10 TOP 町並INDEX