新潟県新穂村<在郷町・産業町> 地図 <佐渡市> 町並度 4 非俗化度 8 −国中と呼ばれる穀倉地帯に発達した在郷町− |
新穂の町並 | |
広々とした水田地帯の背後には1000m級の山地が広がり、島とは思えない風景が展開する佐渡島の中央部。その一角にある新穂地区は中世末期頃から銀山が開発され、その産業町として発達を始めた。 銀山は間もなく衰微し、その後は職人や商人の町として息づいていた。農家の副業として椀師や箱・曲げ物などの加工や塗りなどの職人が多く存在した。 在郷町として商人や裕福な農家も多く存在した。物流の拠点ともなり寺社の境内で市が開かれるなどしていたが、天保4(1833)年には毎月5日に定期市が開かれるようになり、商業の町の性格を強めていった。これはこの地域が国中と呼ばれるように島の中央の平野部に位置し、物資の集散・往来に便利であったことも大きかっただろう。 両津方面からの東西の街路と、そこから真野・小木方面に南に分岐する交差点付近が中心街で、そこから東側に家並の連続が見られる。ほぼ平入りで統一された家並は伝統的な構えは散在的に見られる程度であるが、古くからの町場であることは一目で判る町並である。1階部分が開放的な造りとなっており、街路に面する家々はほとんどが商店であったようだ。 中心付近にある日吉神社は町の規模とは不似合いなほどの立派な構えで、その事も町の歴史性の深さ、繁栄度を示しているようだった。 |
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町の一角にある日吉神社 | |
訪問日:2017.05.01 | TOP | 町並INDEX |
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