入善の郷愁風景

  富山県入善町<宿場町> 地図
 町並度 3 非俗化度 8  −北陸街道下街道の宿駅−





入善(住所表記は入膳)の町並 旧街道沿いは商店街となっている
 

 入善町は県の北東部、町域西端を黒部川が北流、右岸の平野部と背後の台地とで構成されており、北は日本海に面している。
 北陸街道のルートは、魚津から新潟県境の境という街道集落の間は二手にわかれており、黒部川扇状地を少し遡り右岸側の舟見野台地を経由する舟見往来と、平野部を結ぶ入善往来があった。前者は上街道または夏往来、後者は下街道または冬往来と呼ばれていた。当所は海岸に近い横山と相宿であったが、延宝7(1679)年からは入善宿だけが下街道の宿駅と定められた。
 枝道の宿場とはいえ本陣や問屋場などが置かれた本格的な構えが整えられており、現在の国道8号の北側にあたり今も西町・中町・東町という小地名が見られる。しかし、街道筋はそのまま商店街となっており宿場町としての面影はほぼない。脇道や裏道には街道集落の役割を終えて以後商店や繁華街として賑わった名残と思われる家並が残っていた。
 しかし商店街化された街区も看板建築調の構えなどが見られ、今となっては昭和的な古い町並ということが出来よう。








横道沿いに見られる町並
  
訪問日:2023.07.15 TOP 町並INDEX