水門町の郷愁風景

岡山市東区【農村集落】 地図
 町並度 4 非俗化度 8
 −河川内の堤体上に邸宅群が見られる特徴的な集落−
 




 岡山市水門町は吉井川河口付近左岸の低湿地帯に位置し、千町川下流部の左右岸に中心集落が展開している。
 この一帯は江戸期に岡山藩主の命により大規模な干拓が行われた末に陸地化した所で、その際に建設された水門付近に家々が集まり、集落を形成したのが始まりという。水門町という町名そのままのところである。
 この地区で特徴的なのが、二基の水門の中間にある堤体上に立派な邸宅が見られることだ。茅葺屋根に本瓦を載せた主屋に複数の土蔵を従え、堂々たる佇まいである。このような邸宅が立地する場所としては極めて異例といえる。水門の管理を代々行ってきた旧家なのだろうか。
 近くの小高いところから全容を捉えようとしたが難しく、ドローン等で撮影する他無さそうだ。他サイトの写真を拝借したものを掲載する。上空から眺めるとよりその特徴が判る。
 両岸に展開する家々は干拓地に農地を持つ家々に由来するか。左岸側を中心に伝統的な建物が見られ、こちらも土蔵を持つ家が多い。水門の周りに居を構えることができるのは裕福な農家だったのかもしれない。川にせり出した構造の建物もあって、川そして水とともにあるところなのだろう。


水門間の堤体上に見られる邸宅
 

 

 左岸側の町並
 



 
 左岸側の町並 右岸側の町並 


 
上空より水門部を見る ※ @kyon_K4(https://twitter.com/kyon_K4)投稿画像より

訪問日:2022.12.10 TOP 町並INDEX