田辺界隈の郷愁風景

大阪市阿倍野区・東住吉区<都市部の非戦災地区> 地図
 町並度 4 非俗化度 8
 −典型的な大阪の非戦災地区の姿が見られる一帯−






山坂二丁目の町並
 市街地の多くが太平洋戦争末期に焼失した大阪にあって、それでも随所に空襲の影響を受けなかった地区がある。ここで紹介する地区は市内でも広範囲にまとまって残ったエリアといえる。

桃が池町二丁目の町並




昭和町四丁目の町並




阪南町三丁目の町並 北畠一丁目の町並
 

 地形的には大坂城付近から南に延びる上町台地の南東側に位置し、地域の東側は駒川・今川などの小河川が南北流している。
 ここで紹介する町並の多くの地区は大正期まで田辺村または田辺町と呼ばれたところである。現在、JR阪和線の南田辺駅付近から西に広がる区域に該当する。
 特徴的な長屋風の建築が随所に見られ、二階のスクラッチタイル貼りの前面部や、二重三重に積み重なったように見える重厚な外観の屋根が特徴だ。また一部には白漆喰の土蔵が残る一角もあった。
 現在はほぼ住宅地や商業地となり天王寺・阿倍野のターミナルと堺市との間に位置する閑静な地区といえる。高い建物も少なく、家並からは庶民的な雰囲気を感じることが出来る。

訪問日:2015.06.20 TOP 町並INDEX