中間の郷愁風景

兵庫県大屋町<産業町・農村集落> 地図 <養父市>
町並度 4 非俗化度 10 −大屋川上流の養蚕農村集落−





 大屋町中間地区は円山川の支流・大屋川の上流域に位置する集落で、西は険しい峠が控えている。大屋川支流の若杉川との合流点にあたり、狭いながらも水田が展開する農村集落となっている。地元では栗の下という地名でも呼ばれている。
 慶長18(1613)年の記録によると家数35、219名とあり、楮や米を出石藩に上納していたとされる。また紙への加工も行われていたようで、産業が盛んな土地であった。
 但馬地方南部の典型的な農村集落といった印象を抱く。卵色の漆喰に塗込められた建物が多く見られる。一部には多層階建のものもあり、養蚕が盛んにおこなわれたことを示している。住居を兼ねているため三階建となっており迫力がある。但しうだつが立上っている家は見られなかった。
 大屋川流域でも最上流に近いところにある集落で、人知れず密かに息づいているといった趣であった。
  
 大屋川対岸より望む中間集落


 


 


 
  集落内で最も迫力を感じさせる建物 
 



 
訪問日:2021.06.26 TOP 町並INDEX