三見の郷愁風景

山口県萩市【漁村】 地図 
 町並度 6 非俗化度 9 −木質感の高い漁家の家並−




 萩市域の西、三見地区は日本海に面する旧三見浦と、旧街道沿いの旧三見村の二つに大きく分けられ、両者は約3km離れている。町並の性格が大きく異なるため、ここでは漁村集落として発展した旧三見浦の風景を紹介する。




 三見浦は江戸時代中期に三見村から分村しており、当時は30軒ほどの寒漁村であったという。明治中盤に再合併されるまで純粋な漁村集落で、この地域で発祥し沿岸漁業の主流であった大敷網漁のほか遠洋漁業も盛んに行われていたという。
 日本海に向い北西に開けた地形で、背後は比較的平坦な地形が広がっている。そのため漁村集落独特の無秩序に路地が入り組んだような街路配置ではなく、海岸線に沿った何本かの路地とそれに直交する通路で構成されている。
 家々も比較的裕福な漁家が多いような印象で、商家・町家風のものも見られた。全体的には間口の狭い木造家屋が連なり、その連続性が町並景観を高めている。屋根瓦は長門地方に多く見られる赤瓦であり、その色彩が趣を添えていた。
 










 

訪問日:2013.03.24 TOP 町並INDEX