塩沢の郷愁風景

新潟県塩沢町<宿場町> 地図 <南魚沼市>
 
町並度 5 非俗化度 3 −道路拡幅に伴い整備された旧三国街道沿いの町並-


 


 
旧三国街道沿い 青木酒造付近 


 
塩沢町は中越地方内陸部、魚野川流域に平地が開け穀倉地帯が展開している。上越新幹線、上越線と関越自動車道といった幹線交通が町域を縦断しているが、交通の要地であることは古くから変っていない。
 江戸時代には三国街道の宿駅が設置されていた。高田城下とを結ぶ松之山街道がここから分岐していたこともあり、往来も多く賑わった。早くから4・8の付く日に六斉市が開かれており、また米や酒、一帯で盛んに生産された越後縮などが集結し、商業的にも中心的な町に発展した。 
 現在、旧塩沢宿の町並は牧之通りと名付けられ、外来者も多く訪れるところとなっている。古い町並と云いたいところなのだが、今見る家並は平成に入ってから道路拡幅計画に合わせて造られたものである。妻入り主体の家並、雁木の連なる歩道が約300mほど連なっている。

 訪ねたのは平日だったのでわずかな客しか居なかったが、店舗として営業しているものも多く休日には多くの人々の訪れがあるという。しかし歩いてみると、いかにも観光地といった色は余り感じられない。私は今回初訪問であり以前の姿は知らないが、建物や家並の体裁は良く整えられておりむしろ以前より町並らしさが高まったともいえるのではないか。道路拡幅に伴う建替えに当り、街づくりや建物の外観などに関する協定を締結し、デザインルールを定めたことで、統一感のある落着いた佇まいが演出されている。
 駅前通りとの交差点付近に「鶴齢」などの銘柄で知られる青木酒造がある。主屋と土蔵は数少ない往時そのままの建物で、酒造家としての創業は1717年という大変な老舗だ。高い天井と梁組に見とれながら少し女将さんと話をしたが、あと数軒ほど昔ながらの古い建物があるとのこと。確認しようとしたが今一つ判らなかった。それだけ溶け込むように工夫され造られているということだろう。
 多くが建替えによるものであることから町並度としては低めに設定せざるを得ないが、宿場町時代の姿を復元しながら現代に活かしていく取組として、成功例といえるのではないだろうか。
 
 



 
   
 

 


訪問日:2026.04.03 TOP 町並INDEX