須知の郷愁風景

京都府丹波町<宿場町> 地図 
 町並度 5 非俗化度 10 −旧山陰道に沿った町並−







 丹波町は国道9号線が通る町で、京都から但馬、山陰方面への幹線ルートの一部となっている。交通の要衝としての地位は古くからのもので、この地は山陰道(京街道)の宿駅が置かれていた。国道はこの旧街道を潰さずに北側に計画されたため、家並は旧道として残り古い家並が往時を伝えている。
 須知盆地と呼ばれるこの一帯は農業が盛んで、宿場は物資の集散地ともなり商業も繁栄していた。妻入り形式の丹波地方らしい町家が多く見られるのはそれら商家の名残であろう。町並の南端付近では、妻入りの連続した見応えある町並景観も見られる。一方平入りの旧家も少なからず存在しており、山陰道を通じて近畿中央部の建築文化も取り入れられていたことが考えられる。
 この町並は近年になって計画・建設された京都縦貫自動車道のルートとなっており、現実に町のすぐ近くまで開通している。今後この町並も少なからず影響を受けるという。古い町並が、また一つ消えて行こうとしている。このことを知ったがために、私はこの町を訪ねた。
 この須知の町は古い町並としては全く知られていない。しかしこうして今までも道路計画・都市計画で失われていった知られざる町も多くあったのだろうと、そういう思いを抱きながらの散策であった。


妻入り町家の連続する風景も見られる須知の町並












訪問日:2004.08.14 TOP 町並INDEX