高山・東山界隈の郷愁風景

岐阜県高山市<城下町> 地図 
町並度 6 非俗化度 5 −町家の連なりの向うには寺院群 保存地区とは打って変わって静かな町並−




鉄砲町の町並




愛宕町の町並




吹屋町の町並 馬場町の町並


 高山は重要伝統的建造物群保存地区の三町地区を中心として近年訪問客が増えており、特に外国人客の増加が著しく旅館もそれに対応した姿が見られる。人通りの多い区域は駅前にかけての商店街地区にも面的に連続しており、賑やかな観光都市の印象を抱く。
 一方保存地区より東側の一帯に足を向けると、水を打ったようなといえば云い過ぎかもしれないが、人通りはめっきりと減り喧騒とは無縁となる。しかしこの界隈も町家・商家建築が連なる箇所があちこちに見られ、古い町並としての散策のし甲斐がある。
 特に鉄砲町界隈を中心に連続性が高く保たれ、町家風の建物が軒を接する姿は三町地区にも共通するが、建て方はややゆったりしており、また建物の年代もやや新しいようだ。後発的に発達した商家町なのであろう。
 この一帯には寺院も多い。藩主金森長近が高山の城下町を計画するに当たり、町の東に連なる山々を京都の東山になぞらえて寺院を移築させたという。宮川を鴨川に見立てれば保存地区は祇園界隈といったところか。私は小京都という呼称は余り好きではないが、この町は町の歴史・格式そして構造からもそう呼んでも違和感ないように思える。
  
 

訪問日:2018.08.13 TOP 町並INDEX