佐伯の郷愁風景

京都府亀岡市【農村集落】 地図
 
町並度 4 非俗化度 6 −「佐伯灯籠」で有名な農村・街道集落−

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 亀岡市の西郊に※田野(ひえたの)町佐伯というところがある。ここは国の無形民俗文化財に指定された「佐伯灯籠」という※田野神社の祭礼で知られ、私が訪ねた時その準備に追われている様子だった。これは五穀豊穣と旧盆の祭を兼ねてのものだそうで、人形浄瑠璃も行われる。神事と盆の行事が結びつくという形態は大変珍しいものだ。
 ※田野と呼ばれるこの地一帯は肥沃な土地に恵まれた農村地帯だったのだろう。その中で佐伯地区は篠山に通じる街道に面しており、人々の往来の多さも手伝って商業的にも発展する素地があったのだろう、入り母屋の重厚な旧家があちこちに残る。煙抜きの越屋根を備えたものもある。
 一角には医院、そして造り酒屋の姿もありかつて一つの村落の中心といった面影を残していた。今では幹線道路の抜け道となってもいるため、細い街路の割には通行する車両が多く、それが少々残念であった。



※田野町佐伯の町並




佐伯灯籠の舞台・※田野神社境内






訪問日:2009.08.14 TOP 町並INDEX