谷汲の郷愁風景

岐阜県谷汲村<門前町> 地図  <揖斐川町>
町並度 4 非俗化度 3 −谷汲山華厳寺の門前街−
 


華厳寺の山門
 谷汲山華厳寺はたにぐみさんの愛称で親しまれ、日本最古の観音霊場といわれる西国三十三箇所の結願・満願の寺としても知られ、春は桜秋は紅葉の名所としても多くの来訪者・参詣者を迎えている。
 延暦17(798)年に天台宗の寺院として創建されたという極めて歴史の古い寺で、室町中期頃には三十三箇所の寺院を巡る巡礼が行われるようになったとされている。当初から巡礼の順番が定められていたわけではなく、街道が整備されるにつれ関東方面からの巡拝者が増加するようになってからで、後に中山道の赤坂宿より巡礼街道も整備された。
 訪ねると、門前の商店街が1km近くも連なっており参拝者の多さと寺院としての格式を感じる。丁度桜が満開を迎えており、平日ではあったが花見目的の客を含め賑わいを示していた。寺に近づくにつれ土産物屋や食事処などの密度が増し、また建物も立派になっていき、門前には立花屋という旅館と富岡屋という蕎麦・うどん店が対峙していた。前者は江戸後期から門前の旅籠屋を営んでいたといわれている。
 
 

門前街の一番手前には旅館と老舗料亭が向い合う  
 



 
   
 



 
 格式を感じる店舗が連なる門前街


訪問日:2021.03.29 TOP 町並INDEX