小川の郷愁風景

栃木県小川町<在郷町・河港町> 地図 <那珂川町>
 
町並度 4 非俗化度 10  −那珂川沿いの町 物資集散の拠点となった町−






 小川は県の東部、那珂川の右岸、川を挟み馬頭地区と対峙する。中世は城が構えられるなど那須地方の中心地の一つであり、江戸期になってからは那珂川の水運で栄えた。但し、この付近から下流側ではしばしば洪水が発生し、川筋が一定せず近隣の村との境界論争も頻発したという。







 
 那須地方北部から那珂川右岸の町を結び、ここから対岸の馬頭へ渡り大子方面に向かう交通・物流の流れがあった。大正中期には西那須野から那須小川駅までの鉄道が開通。小川は物資集散地として発展した。満州事変の勃発等でその期間は20年ほどでしかなかったが、この町が一番賑やかだった時期だったことだろう。
 現代の幹線交通網からは外れ、静かな田舎町というのが率直な印象である。その中にあって、辻町交差点付近から北方面の道筋を中心に伝統的な家屋が散見される。平入妻入混在だが、瓦葺きは少なくトタン屋根が目立つ点が特徴であった。
 
 



訪問日:2014.05.05 TOP 町並INDEX