戸毛・古瀬の郷愁風景

奈良県御所市 <街道集落> 地図  
 
町並度  6 非俗化度 9  −大和盆地・五條・吉野地区との要の位置にある街道集落−




戸毛の町並


 戸毛・古瀬地区は大和盆地と五條盆地の中間といってよいところにある。大和川の支流に沿った谷間にJR和歌山線、近鉄吉野線、国道が通じている。藩政期には和歌山藩により大和平野から吉野・五条に通じる街路が開かれ、それに沿い家並、町場が発達したようだ。
 藩政期の経過は両村とも同じ経過を辿り、新庄藩領・郡山藩領などの時代があったが、延宝7年からは幕府領となり、多くを天領として経過している。
 両集落とも薬種屋をはじめとした地場産業、酒屋などの醸造業が発達し、明治以降は牛馬や人力車などの街道の往来を担った。
 近鉄葛駅から始めて吉野口駅まで街道沿いを歩けばほぼ網羅される。葛という駅名は両村域が明治後半から戦後しばらくまで葛村という自治体だったことによる。両地区とも大和川の支流曽我川に沿い、大和盆地とは異なった山峡感が漂っている。
 伝統的な建物は平入り切妻、つし2階であることは大和盆地の古い町並と共通しているが、街道集落でありながら塀に囲まれた敷地の広い邸宅が次々と現れるのが特徴だ。
 吉野口駅の構内では名物柿の葉寿司を求めることが出来る。駅前付近にも伝統的な家屋が散見される。




戸毛の町並 古瀬の町並




古瀬の町並 古瀬の町並(吉野口駅前付近)

訪問日:2016.09.11 TOP 町並INDEX