山鹿の郷愁風景

熊本県山鹿市<街道集落・商業町> 地図 
 町並度 5 非俗化度 5  −灰漆喰の旧家が多く残る豊前街道の町−





青灰色とも言うべき独特の漆喰が印象的でした。見えにくいですが豊前街道の標柱が立っています。

これは現役の質屋

これなども二階部は非常に古い様式を残しています。ただサッシと無造作に貼られたポスターが惜しい。




 


 温泉地として名高い山鹿市。その中心部には珍しい足湯があり、広場の一角に屋根付きの足浴場があって地元の人や観光客で賑わっていた。
 その広場から北側に旧豊前街道が走り、この山鹿は宿場であった。この道は九州の大動脈であり、現在の鹿児島本線や国道3号線に相当する。かつての大動脈は、車がすれ違うのがやっとという幅であるが、灰色の漆喰(鼠漆喰)を塗り込めた古いつくりの家が所々に見られる。毎年8月に行われる祭りに象徴されるように、灯篭の町でもあり、街道沿いには洋館風の灯篭民芸館もある。また、一角には明治時代からの芝居屋、八千代座も残る。
 この町は温泉地として観光に目が向いた雰囲気が見られ、古い町並を目的として訪れる客は少ない。確かに町並らしい一角はそれほど多くなく、散見の域を出ない。
 広場の南側にも敷地の広い町家が見られ、かつて街道であったことを示す手がかりとして残していきたいものである。
  


訪問日:2001.09.24 TOP 町並INDEX