山之口の郷愁風景

宮崎県山之口町【武家町】 地図 <都城市>
 
町並度 3 非俗化度 8 −諸県地方に残る麓集落の一つ−




麓の町並


 
山之口町は都城盆地の北東の外れ、宮崎平野とを分ける丘陵地帯が町域の多くを占めている。
 慶長19(1614)年に鹿児島藩領となってからは、地頭が派遣されて在方の支配を統括する一方で、周辺各村から郷士が集結し山之口郷という麓集落が形成された。麓は府本とも書かれることもあったように、薩摩藩内各所の防衛上の拠点であった。
 現在の鹿児島県内に加え、宮崎県の南西部の諸県地方も麓集落が発達し、現在もその遺構を残しているところも多い。この山之口の麓集落は国道から東に少し入ったところに展開し、古びた石垣や塀がその残影を残していた。街路などの町割も麓集落当時の形を残していると言われ、小路が碁盤の目状にめぐり当時から計画をもって造成された集落であることが伺えた。
 ただし、建物は現代風に建て替えられた姿であり、家々そのものから歴史性を感じ取ることは困難である。

 









訪問日:2014.01.02 TOP 町並INDEX